『ウェールズ、いろとりどり』 その16 ~春の訪れ~
国際交流こちらは3月27日からサマータイムも始まって、とても春らしくなりました。
3月中旬までは夜間に宿舎の水道管が凍って朝に水が出なかったり、宿舎からビジターセンターまでの急な下り坂が霜で滑ることもありましたが、その心配ももうありません。
歩いて3分のところにあるトイレやシャワーに行くにも防寒着が要らなくなって、ずいぶん快適になりました。
ウェールズ・アファン散策路には牧場の中を通るものがあるのですが、その道では今、生まれたばかりの子羊たちをたくさん見ることができます。
時には、私を親と間違えてついてきてしまうものもいるのですよ。
かわいくて、じっと見ていたくなるのですが、母親が心配そうにこちらを見ているので、「お母さんはあっちだよ」と言いながら、ゆっくりその場を立ち去ります。
夏鳥たちも少しずつやってきています。
ツバメのほか、チフチャフというウェールズ・アファンでは定番の夏鳥もアファンのヤナギの木々にやってくるようになりました。
(写真:チフチャフが来ていたヤナギの木)
さて、2月から描き始めたファイナルワークは、なんとか26種類を描き上げました(左写真)。
3月いっぱいに30種は描き上げたかったのですが、毎日の山歩きと夜の作画作業のバランスがどうも保てず、目標には届かず(苦笑)。
現地滞在中の最終目標にはまだ遠い道のりですが、残り2ヶ月半でウェールズ・アファンの鳥たちを“現場の色”で描き続けたいと思います。
(ヒヨ吉)
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ヒヨ吉さん
現在、東京で仕事をする傍ら、アファンの野鳥調査に携わっていただいています。
小学生の頃から野鳥を観察していて、野鳥歴(?)は20年以上。
ニコルの手がけた専門学校の卒業生でもあります。
これまで調査や環境教育などに参画しつつ、野鳥のイラストも描かれていて、
2000年からは英国に留学し、日本では学ぶ場がない「野生生物画」を学んで2003年に帰国。
日本でもイラスト提供や個展など開かれています。
ヒヨドリが大好きなので「ヒヨ吉」。
現在、日英で楽しめる「鳥の本」を製作するために、ウェールズのアファンの森へ出張中。