森のつながり
〜倉本聰先生を偲んで〜
倉本聰先生が旅立たれたことに、言葉にならない寂しさを感じています。
先生は、ニコルにとって日本の兄のような存在でした。誰よりもニコルを心配し、時には厳しく叱ってくださった、かけがえのない方です。
倉本先生とニコルは、深い「森のつながり」で結ばれていました。ニコルの故郷ウェールズには、炭鉱跡を森に再生したアファン森林公園があります。この森と姉妹森を結んだことをきっかけに、アファンの森と富良野自然塾の森も姉妹森となりました。
ニコルが再生した森も、倉本先生が育てた森も、もとは人の暮らしによって傷つき、荒れ果てた土地でした。倉本先生はかつてのゴルフ場を、ニコルは荒れた里山を、再び命の宿る森へと変えていきました。
二人が森をつくったのは、木を植えるためだけではありません。壊れてしまった自然と人との関係をもう一度結び直し、人が自然と共に生きることで、幸せな未来をつくるためでした。その志こそが、二人の森をつなぐ大切な絆だと思います。
ニコルが他界した後も、アファンの森財団の行く末を案じ、温かいお言葉とたくさんのご協力をくださいました。ニコルを亡くした時、気を張り続けていた私は、お電話で先生の声を聞いた瞬間、堰を切ったように泣き出してしまいました。その後も、財団の運営が落ち着くまで、先生は時折お電話をくださいました。先生は、ニコルだけでなく私の人生にとっても、そしてアファンの森にとっても、本当に大切な方でした。先生とのたくさんの思い出は、これからも私たちの宝物です。
倉本先生亡き後も、アファンの森財団はその思いを受け継ぎ、富良野自然塾の森を応援してまいります。
倉本先生、本当にありがとうございました。
心よりご冥福をお祈りいたします。
2026年9月29日
一般財団法人 C.W.ニコル・アファンの森財団
理事長 森田 いづみ