フクロウの巣箱に残されたもの

調査研究

アファンの森で繁殖しているフクロウ。

2002年にアファンの森で繁殖を初確認してから、かれこれ21年。アファンの森からは合計42羽のヒナが巣立っていきました。

産卵が確認できない年もありましたが、ほぼ毎年のようにヒナが見られています。1回の繁殖で4羽も生まれることもありました。

卵や雛がテンに襲われてしまったこともありました。約20年の間、私たちはフクロウを観察し続け、フクロウが何を食べているのかの調査も続けてきました。

フクロウの巣の中には、フクロウのヒナが食べた動物の毛、骨など消化されないものを塊で吐き出したペリットが溜まっています。それを回収して分析することで、どんなものを食べていたのかを知ることができるのです。

ペリットから出てくるのはネズミ、モグラ、小鳥、たまにカエルの骨などですが、一番多いのはネズミの骨です。主にネズミを餌としている事がわかりましたが、そのネズミも種類があり、森の中に棲むアカネズミと草原に棲むハタネズミに分かれます。アカネズミの骨が多いのか、ハタネズミの骨が多いのかで、フクロウがどこで狩りをしていたのかが見えてきます。

今年はスタッフみんなで巣材の中から骨を探す作業をして、骨を取り出しました。4羽のヒナが巣立ったので残されたペリットも多く、これまでで最多でした。

 
このように調べてきたことをまとめて、アファンの森のフクロウについて、1冊の冊子にしました。

アファンの森ガイドブック アファンの森のフクロウが教えてくれたこと

是非お手に取っていただければと思います。

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