【財団の活動】馬搬研修当日の様子
森の再生遅くなってしまいましたが、馬搬イベント当日の様子をご紹介します。
11月7日(水)
アファンセンターとアファンの森に隣接する国有林にて『馬搬技術の伝承研修』inアファンが実施されました。
遠野馬搬振興会から岩間敬さん、伊勢崎克彦さん、
80エンタープライズから八丸健さん、由紀子さんご夫妻、
そしてそして、、、主役の馬。
大型馬2頭と小型馬のポニー1頭です。
名前は、黒毛の「サムライキング」、栗毛は「ダイちゃん」、ポニーは「エリザベス」愛称「リズ」。
大きな2頭は木材を引っ張る、体重1トン近い大きな馬です。リズは癒し系です♪
このようなメンバーで研修は行われました。
午前中はアファンセンターで馬搬について概要研修が行われました。
ニコルの話から始まり、岩間さんの日本の馬搬の現状や遠野馬搬振興会でされている活動について、そして、八丸由紀子さんからは人と馬との付き合い方について講義が行われました。
現在、実際に馬搬をされている方は日本に僅かに5人との事。
そして、みなさん高齢になられていて、このまま何もしなければ馬搬の技術は途絶えてしまう。そのような状況でした。
でも、今であればまだ技術を学ぶことが出来る。
そうして岩間さんや、伊勢崎さんは馬搬の技術を絶やさないために活動されています。
「サムライキング」の出番です。
作業の様子は聞くと見るとでは大違い。やはり迫力が違います。
人が同じことをしようとすれば、たかが1本の木材でも大人が数人がかりでなければ動かせないでしょう。それを数本まとめて引っ張る馬の力強さには感心しきりです。
馬が入れるスペースがあればいいのですから大きな林道も不要です。
だからと言ってやみくもに木材を出しているのではなくて、どの木をどのように運び出すのが一番効率的かはしっかりと考えて作業をしているそうです。
馬との信頼関係がしっかりと構築されていれば仕事はよりスムーズ。慣れた場所であれば手綱を持たずとも声だけで馬が動いてくれるそうです。信頼関係大事です。
馬との信頼関係が大事と書きましたが、それではどうのように馬と関係を築くのでしょうか?
ということで、場所を移して、八丸健さんがリズと一緒に実演。
「馬も人間と同じように感じているんです。馬を見てカワイイと走り寄って顔を触る行為。これはストレスになります。もし自分だったら?知らない人がいきなり近づいてきて顔や頭をなでまわす。嫌ですよね。」ということ。
接し方次第で馬は応えてくれるんですね。
その接し方をポニーの「リズ」と一緒に実演していただき、実際に参加者の方にもやっていただきました。
健さんはとても簡単にやっているように見えましたが、実際にやって見ると思い通りに動いてくれなくて皆さん苦労してました。
健さんの話を持って馬搬研修は終了。
解散となりましたが、馬搬に興味がある参加者は残って岩間さんや八丸さんに質問をぶつけていました。
今放置されている国有林。管理もされずにあるこの森をどう管理、整備をしていくか。
これからの林業について考えさせらた1日になりました。
(黒姫事務局 大澤)
ツイート