英国の旅 感想文

事務局日記

6月に実施されました「英国の旅」にご参加いただいた方から感想文をいただけましたのでここにご紹介します。
 
 
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地球環境を考える英国の旅
 
アファンの森財団より「英国の旅」の案内を頂いた時、(確かな記憶ではないけれども)2007年夏黒姫アファンの森でリコー親子自然教室にて、ニコルさんから「アファンの姉妹森であるウエールズのアファンの森に行こうよ」と言われ「行きたい」と即答したことをおもいだし、早々に申し込みをしました。産業革命の発展と共に良質な石炭を採掘する為、森の木が切られ禿山になり、その後荒れた山に苗木を植え甦った森、自然保護と人とのかかわりの話を聞いており、その現場に立って見たい思いがありました。
今回のツアーには福岡県直方市の直方川づくりの会のメンバーや、自宅の近くで遊んでいた平地林が無くなったことの口惜しい思いを綴ってニコルさんに訴えた9歳の少年と祖母、大学の先生や学生、財団の理事を勤めておられる方など職業も年齢も幅広い参加者でしたが、皆さん森や水辺の保全活動を通じて地球環境に高い関心を持つ人達が参加していました。
 
アファン森林公園のこと

 

 

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 旅の第一目的地、ウェールズのアファン森林公園は、1966年、かつての石炭採掘現場の地盤が緩み大規模な崩落事故が発生し地元の学校を直撃、130名もの教員、児童が犠牲になったことをきっかけに、一杯の土と一本の苗木を持って植樹を始めたことから森の再生が始まり、見事な緑の森が再生し清流を取り戻した、と伺いました。アファン森林公園の広さは約30,000haもあり教育、レジャー、文化、国際交流などの森へと変身していました。日本ではコンクリートのダムを作り、コンクリートで砂防し、経済と効率を優先してしまうだろうなと考えてしまったのは私だけでしょうか。姉妹森の記念に造成されたカンジウッドの森で人・森・生のモニュメントを見学し、地元の小学生と現地に暮らす日本人ボランテイアメンバー、森林を管理するアファン森林公園管理活動センターのリチャードさん、スタッフ、旅行参加メンバーでナラやカシなど15種類40本の苗木の植樹を実施した。何年か後に、大きく育った林に再会したいという思いを強くしていました。

 

水辺の環境保全の話

 

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 1800年代ロンドンの急激な人口増加「悪臭のテムズ」と言われた川。その後下水道の整備で浄化が進んだが1900年代前半人口増加、工業発展と共に汚染のピークを向かえ生物学的に川死状態に。1964年以降水質改善の研究技術の導入が始まり1980年代には鮭が遡上するまで回復。現在では125種の魚群が観測される大都市を流れる川のうち世界で最もクリーン度の高い河??といわれるまで回復した、とのこと。長野県の川底まで透けて見える清流の中で育った私としては素直に受け取れませんが…。
テムズ川の再生については日本のアファンの森財団の理事でもある英国環境庁のアリスター・ドライバーさんの案内で①テムズ河の再生:ボートトリップによるテムズ河体験、②ロンドン・ウエットランド・センター:野鳥保護環境とバードウオッチング、③ジュビリー川見学:洪水対策と河川公園のあり方、の三箇所を案内していただき、護岸工事や水生野生動物の保護実績・活動内容、テムズ川ビジネスパーク開発に当たっての環境保護の考え方とその取り組み、など説明を聞くことができました。
一度自然破壊した河川の自然回復のために35兆円もかけて下水道を整備する計画や、整備を通じて毎年野生動物の保護に100億円をかけていること、生活基盤やスポーツ、環境教育、地域湿原の回復、生物多様性への配慮、年間1400万人の観光客の誘致と人と自然のかかわりを大切にした活動に驚かされました。

 
食事の話

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 旅先での食事は特に楽しみの一つです。カーディフの波止場のレストラン「ハリー・ラムンゼン」で英国の有名な人気食フィッシュ&チップスは、30㎝以上もあるヒラメのフライにポテトフライが出てきました。実に大きい!女性人は1/3くらい食べてお腹が一杯の様子でしたが、「食べ物は残してはいけない」と教えられ育った私は完食。味は何か物足りない…。後から教えられたことは、塩・胡椒・酢などで自分好みの味付けをして食べるのが流儀とか。

 

 

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 ウエールズを代表するワイン畑のランナフヴィンヤードではミシェラン3星シェフをアドバイサーに迎えたレウトランで、ウエールズの中世音楽の演奏と歌を聴いての食事、ホテルでの食事、1500年代の古民家を改造したレストラン行く先々で、美味しい食事に出会えました。

 

 

 

 

 

観光の話

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 ウエールズの首都カーディフの町では、ラガーマンなら一度は訪れてみたいミレニアムスタジアムの目の前にあるカーディフ城や、ドラキュラ伯爵のロケが行われたコッホ城を見学。カーディフは実に緑が多い!カーディフの人々は冠婚葬祭など折に触れ気楽に植樹をし、樹木を市役所に寄付して緑化に勤めていて植樹を行えば植樹後の管理は市役所の公園維持管理化が責任を持って管理してくれるシステムがあるそうです。

 
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 5日目には英国王室ゆかりの城下町ウインザー、イートンの見学、英国王室の農園で作られた作物、食料品を販売するウインザーファームショップでは、ローヤルファームのロゴの入ったエコバックを沢山買い込みお土産にするとか、さすが何時でもどこでも環境を意識しているツアー参加者に脱帽でした。

 

 

 

 

 

 


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 今回の旅では企画していただいたのがニコルさんだからこそのすばらしいスタッフで案内をしていただく事ができました、ウエールズアファンの皆さん、ニコルさんの旧友ルイスサール夫妻、アファンの森財団の理事でもある英国環境庁のアリスター・ドライバーさん、ANAの皆さん、黒姫のアファンの森財団の皆さん、旅行参加者の皆さんには素晴らしい地球環境を考える旅をありがとう、と感謝申しあげます。
地球環境保全に対する英国の人々の知恵を学び、自然を破壊した後からかかる保護のためにかかる時間と、コストの大きさ、知恵と工夫により失った自然環境が取り戻せること、今できることを一人一人が今すぐ行動に移すことなど多くを学んだ素晴らしい旅でした。
サイクリストの私としては、アファン森林公園のマウンテンバイクトレイル120Kmを走りたかったな~(欲張りかな?)素晴らしい旅をありがとうございました。

 

 

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