11月3日。
前日の昼過ぎから降り出した初雪が、夜にはちぎった綿あめのように、大きく湿った雪が降り続きました。翌朝早く、空は鉛色で雪はやまず。この日、地元信濃町に住む人たちにアファンの森を知ってもらおうと企画していた見学会はやむをえず中止としました。散策を楽しみにされていた方々には申し訳ありませんでしたが、こんな日はいろいろとやっかいなことがあるのです。
当日の森の様子...
【松木小屋】
一面真っ白です。
この春に建てた新しい松木小屋にとっては初めての雪となりました。
【枝の様子】
雪が積もった枝の様子を確認しています。
重みで枯れかけの枝が突然折れて落ちてくる事があります。こんな日に森を歩くのは危険を伴います。
【オオヤマザクラが折れました】
ゲストハウスの前に立つオオヤマザクラの幹が雪の重みで折れました。3本の株立ちでしたが、芯が枯れていた1本が夜中に倒れて電線にもたれかかっていたそうです。とても危険な状況でしたが、枝が地面について幹をささえていたため電線は切れませんでした。松木さんと、たまたま来ていた「のへら隊」の隊長の2人が処理してくれていました。この幹には昨年アオゲラが穴をあけて営巣していました。キツツキの仲間はこうして芯が枯れて穴のあけやすいものを選んで営巣するそうです。
【水路付近の様子】
ずいぶん積もりました。真冬のようですが、まだ11月に入ったばかりです。
【弥生池】
こうしてみると、池の淵がきれいな弧を描いているのがよくわかります。この春に補修のために打った杭も見えます。
夏にはこの森で初めて確認されたトンボがで産卵していました。
【枝が折れたヤチダモ】
ここでも枝が折れていました。
人が歩いていない時でほんとに良かった...。
【池に落ちた枝】
けっこう太い枝でしたがそんなに重くはありませんでした。
引き揚げてみるとかなりもろくなっていました。
普段歩いているときにはわかりませんが、こうして木は不要になった部分を落としていくのでしょう。
【苗木】
ここは5年前に苗木を植えた場所です。
前の冬に餌が無くなり腹を空かしたネズミが根をかじり200本以上も枯れてしまいました。
この春、同じ数だけの苗木を植えなければなりませんでした。木は植えてからがたいへんなのです。
【雪で枝が垂れ下がっています】
それだけ手をかけて育ててきた苗木なのですが、自然の力にはどうすることも出来ません。
一本一本見てまわり、雪をはらって枝をおこすしか手がありません。
【雪の重みで裂けた枝】
葉っぱがあるために湿って重たい雪が降り積もり、重みに耐え切れず枝が裂けてしまったのです。痛々しい。
再生できるかどうかわかりませんが、こんな状態の苗木は枝を持ち上げ麻縄で縛り固定しました。
【大きくたわんだコナラ】
これには驚きです。
コナラは粘りのある木ですね。
ここは昨年伐採した場所ですが、となりに立っていた木との間隔が狭く、広く枝を張ることができなかったのかモヤシのような姿です。
雪をはらってみると...
【雪を取りいたコナラ】
しかし、元に戻ることはないでしょう。
【紅葉】
写真
こうしてみるとすごい数の葉をつけていたんだなと改めて思います。
真っ白な雪に葉っぱの紅がなんとも鮮やかです。
【アカトンボ】
アカトンボが寒さにじっと耐えていました。
日がかげってとても寒そうです。
【サークル】
冬ならばモノトーンの世界なのですが、この日は葉の薄緑がとてもきれいでした。
2週間前は、この場所にたくさんの人が集まってとても賑やかでしたが、この日はやわらかな日がさして静かな空気が流れていました。
11月6日現在、雪はとけなくなっていました。
(事務局 堤)